公益財団法人
数学オリンピック財団
第61回 国際数学オリンピック(IMO2020 onlineロシア大会)
写 真 速 報
2020年9月28日
(速報期間:9月19日〜28日)
第61回 国際数学オリンピック(IMO2020)は、2020年7月8日(団長団出発)から7月19日(帰国)まで(選手たちは7月11日から7月19日まで)ロシアのサンクトペテルブルグ(1917年までロシア帝国の首都だった、ロシア西部の都市。ピョートル大帝による建都以来ロシア最大の文化都市として発展し、有名なエルミタージュ美術館は帝政時代の宮殿)で開催される予定でしたが、新型コロナ感染症の世界的流行のため9月19日から9月28日(閉会式)までオンラインで開催されることに変更されました。日本チームはホテルコンチネンタル府中(東京都府中市)に滞在して大会に臨みました。
開会式は、9月20日21:00(日本時間)に、事前に提出した各国のビデオをYouTubeで公開する形で行われました。9月20日21:00以降いつでもウェブサイト https://www.youtube.com/watch?v=FNWyC52z4bU でご覧になることができます。
出題された問題
プレスリリース
9月28日(月) 表彰式
表彰式は日本時間の午後7時からYouTubeで公開する形で行われました:
銅メダル、銀メダル、金メダルの順にそれぞれの選手の顔写真と氏名と点数がグループに分けて順次紹介されました。
「6人のコンテスタント達の喜びの表情をご覧下さい」と言えず、写真であるのが残念です。
応援してくださった皆様、本当にありがとうございました!!
表彰式の最後で来年の第62回IMOは再びサンクトペテルブルグで開催されることが宣言され、伝統に倣いIMOフラッグが今年の開催地サンクトペテルブルグから来年の開催予定地サンクトペテルブルグへと手渡されました。
以下の写真は表彰式の進行順。
9月27日(日) 全員メダル獲得!
午前中にはすべての点数が確定し、夜9:00から行われた Zoom によるジュリーミーティングにおいてメダルのボーダーラインが決まりました。
日本代表6人全員がメダルを獲得しました! 詳細は
こちらをご覧ください。
9月26日(土) コーディネーション続く
今日もコーディネーションが続き、24:00時点で1つの (選手,問題) を除くすべての点数が確定しましたが残りの1つはコーディネーターと激論が続いています。
9月25日(金) コーディネーション2日目
コーデネーションも2日目になりました。日本の提案点数は1つの (選手,問題) を除き昨日のうちにコーディネーションサイトにすべて入力したので、(選手,問題) ごとに IMO のコーディネータが点数提案をしてくるのを待つばかりでした。
正午頃(サンクトペテルブルグ時間の朝6時頃)にコーディネータの反応があり、9箇所の (選手,問題) について日本の提案点数とコーディネータの提案点数が一致して点数が確定しました。その後、コーディネーションは遅々として進みませんでしたが、夜8時までには問題1すべてと3つの (選手,問題) を除きすべての点数が確定しました(日本時間23時現在、変化なし)。
メダル等の最終結果は、全ての国がコーデネーションを終えて点数が確定してから、最終ジュリーミーティングで確定します。
9月24日(木) コーディネーション始まる
いよいよコーディネーションが始まりました。コーディネーションとは、IMO本部のコーディネーターと日本チームの団長との間で答案を精査し点数を確定させる重要な協議です。昨日はコーディネーションで使うために、コンテスト1日目の問題(問題1~3)に対する日本の選手たちの解答に英訳を付けることを IMO のウェブサイト上で行いましたが、今日は2日目(問題4~6)についてそれを行いました。また、選手ごとに問題1~3について日本側の点数提案を行いました。
これに対し、IMO のコーディネーターも(日本側の提案点数は知らずに)点数の提案を行い、両者の提案点数が一致すればその選手のその問題に対する点数が確定となり、そうでない場合にはオンラインで協議を行うことになっています。
9月23日(水) 解団式・コーディネーションの準備
今年は観光や国際交流もオンラインで行うということなので、解団式を午前中に行いました。
終了後、生徒たちは自宅に帰りましたが、団長・副団長・オブザーバーAと助っ人のチューターたちはコーディネーション(IMO の採点担当者と各国の役員との間で行う得点のすり合わせ)の準備に取り掛かりました。選手の書いた答案を英語に翻訳したり、採点基準に従って得点を見積もったりする作業です。そして夕方からは、コンテスト1日目の選手たちの解答の英訳を IMO の翻訳サイト上で行い、やっと夕食となりました。
9月22日(火) コンテスト2日目
コンテスト2日目です。昨日と同様に、16:30に試験開始、4時間半で問題4~6の3問を解きます。
昨日は試験開始が3分ほど遅れたのですが、今日は16:30の15秒前に試験が開始されました:
starting now! good luck! (チャトの画面から)
今日も ISR, ITA, JAN の3国は同じ時刻に競技を開始し、NPL, PAR, KSA は遅れて開始しました(昨日と今日のこの部分の記述に誤りがありましたので、訂正してお詫びします)。
ところで、昨日も今日も試験開始3時間前の13:30から問題文の和訳が団長・副団長・オブザーバーAによって行われたのですが、これは IMO 本部が用意した翻訳サイト上で行われました。また、今年はオンラインでの試験のため、試験会場の様子を Zoom で監視するだけでなく、IMO が指名したコミッショナーと呼ばれる人が翻訳現場・試験会場での監視・生徒の解答を IMO のサイトにアップロードするのに立ち会い/実行しました(つまり、リアルな現場監視です)。日本の場合は、元 IMO のメダリストで日本在住の外国籍の方が IMO 指名のコミッショナーでした。
今日も4時間半、選手の皆さんお疲れさまでした!
9月21日(月) コンテスト1日目
日本時間の16:30から1日目の試験が始まりました。試験時間は4時間半で3問を解きます。
各国とも試験会場(Camera1)と印刷機・スキャナ(Camera2)がカメラによる監視対象となります。この監視は参加各国が Zoom 会議に参加するという形式で行われました。参加国はいくつかのグループに分けられ、グループごとに Zoom 会議のギャラリービューによって監視されます。日本が属したグループは JPN(日本), ISR(イスラエル), ITA(イタリア), NPL(ネパール), PAR(パラグアイ), KSA(サウジアラビア)の6ヶ国でした。
IMO本部では試験監督員(Zoom 会議の様子を見守っている試験監督)、IT 担当者ほかが1つのグループを監視していました。試験会場には生徒以外には団長、副団長、オブザーバーしか入ることができず、試験開始15分前に監視カメラの前で顔と名札を5秒以上見せることになっていました。
各国の振舞いは様々で、最初の顔見せと名札の提示をしない国があったり、トイレに行きたいときに挙手の代わりに大きく WC と書かれた紙をかざす国があったり、マスク着用が義務なのにマスクをしない生徒がいる国があったり、監視カメラを5台も使っていた国や生徒以外のものを表示して注意されていた国もありました。競技に参加するのは UTC 時間の7:30~12:00(日本時間の4:30~9:00)のどこかで始めればよいということになっていたので、ネパール、パラグアイ、サウジアラビアは日本・イタリア・イスラエルより遅れて Zoom にログインしていました。
9月20日(日) 直前合宿2日目・開会式
昨日に続いて午前午後に亘り直前学習会を行いました。
夜の9時からオンラインの開会式が行われました。各国から事前に提出したビデオ(国・地域ごとに10秒以内で作成することがなんとメールで1日前に求められました)を IMO 本部が編集したものが YouTube で公開されました(残念ながら、日本が提出したビデオは編集で前後をカットされてしまいました)。約1時間。
これをホテルのスクリーンに投影したものを見ながらリアル開会式に参加した気分になりました(?)。
明日はいよいよコンテスト1日目です。
9月19日(土) 結団式・直前学習会
例年なら開催国に向けて日本を出発する前日の夜に空港の待合室を利用して結団式を行うのですが、今年は選手団が滞在中のホテルにおいて行いました。
自己紹介から始め、競技規則の確認や大会参加の心得を学ぶとともに、引率チューターたちの指導により1日目の直前学習会を行いました。
写真をクリックすると大きいサイズになります。
日本代表選手
平山 楓馬 |
灘高等学校 |
3年 |
兵庫県 |
石田 温也 |
洛南高等学校 |
3年 |
兵庫県 |
神尾 悠陽 |
開成高等学校 |
2年 |
神奈川県 |
馬杉 和貴 |
洛南高等学校 |
3年 |
京都府 |
宿田 彩斗 |
開成高等学校 |
3年 |
埼玉県 |
渡辺 直希 |
広島大学附属高等学校 |
3年 |
広島県 |
(学年は2020年4月現在、アルファベット順) |
日本選手団
団 長 |
藤田 岳彦 |
数オリ財団専務理事 |
副団長 |
髙谷 悠太 |
IMO2016・2017 金メダリスト |
オブザーバーA |
窪田 壮児 |
IMO2017 銀メダリスト |
|
神田 秀峰 |
IMO2017 銀メダリスト |
オブザーバーC |
淺井 康明 |
数オリ財団理事 |
|
田﨑 慶子 |
数オリ財団事務局次長 |
|
(数オリ財団 = (公財)数学オリンピック財団) |
大会日程
9月20日(日) |
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開会式(YouTube) |
21日(月) |
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コンテスト(1日目) |
22日(火) |
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コンテスト(2日目) |
23日(水) |
〜 27日(日) |
国際交流・観光(オンラインツアー等) コーディネーション |
28日(月) |
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閉会式(オンライン) |
IMO2020 公式サイト(英語・ロシア語)