公益財団法人
数学オリンピック財団
『数学的パズル・パズル的数学』
(「第14回日本数学オリンピック表彰式、第2回日本ジュニア数学オリンピック表彰式に於ける、ピータ・フランクル氏の記念講演」より抜粋)
僕の国のハンガリーには IMO に出場された皆さんは会ったはずの、Perikan さんという人がいて、彼の同級生で Lovasz という人がいます。
彼は IMO で3つの金メダルと1つの銀メダルを、また、ハンガリーの国民栄誉賞ももらっています。
彼がもらった賞の中に Polya 賞という賞があります。 Polya というのも、ハンガリー出身の数学者で、九十何歳まで大学にいました。
さて、皆さんに今日はこの受賞のきっかけとなった問題を紹介したいと思います。
情報理論の大家 Shannon は、Pentagon 問題において長さ n の誤り判別可能な文字列の数の最大値は√5の n 乗ほどであろうと予想し、偶数の場合はぴったりと示されて、Polya 章受賞となったのですが、奇数の場合は未解決なので皆さん挑戦してください。
第2問としては、面積0.5の直角二等辺三角形を disjoint に平面に n 個置いたとき、その領域の境界のなす長さの最小値を求めよというものです。
n=14の場合を考えてみてください。
第3問としては m:自然数、S={1,2,…n} に対し、S の順列Xであって任意の m について、S の m 字順列をXが部分列として持つようなXの長さの最小値を求めようというものです。
2乗*定数のオーダーであることはわかっています。
これもぜひ挑戦してください。
さて、先ほどの問題、出来た人いますか?
(ここでギリシャ大会のエース、入江慶が颯爽と流星の如く登場、ペンを走らせる)
すばらしい、正解です!人形を差し上げます。
(ここで入江、ピーター人形を手中に収める)(以下略)
以上